多く人が、「自分は正しい」と思いがち。
でも、自分が「あの人は間違っている」と思っている人だって、同じことを思っているもの。
人それぞれ経験や成長のレベル、環境なども違うから、その意見をを正しいと思う人が100%いることはほぼないし、正しくないと思う人が100%いることもない。
発言する方が未熟なこともあれば、反対に、聞き手がそのレベルに達してなくて、理解できなくて、否定している場合もある。
ただ、一つだけ言えるのは、たとえ発言者や聞き手が未熟だったとしても、「悪気はない」ってことなんですよね。むしろ「良かれ」と思って発言している。
だから、「自分の方が正しい、あなたは間違っている」と言ったところで、相手だって、同じことを思うものなんですよね。
問題は、どうしてこんなに“聞く耳”を持たない人が多い世の中になってしまったのかってこと。
ブログ、メール、掲示板など一方的に発言できる環境になったからこそ、自分の感情だけをぶつけている人もいる。一方通行でも、会話ができていると思っている。
だからこそ、現代はますます恋愛が難しくなったのかも。恋愛もコミュニケーションだから。
一方的に伝えるツールがなかったときは、会話を中心に自分の思いを一生懸命伝えたし、相手がどう思っているのかも知ろうとした。でも、メールが発達すると、自分の思いを一方的に告げて、相手はそれを理解してくれるものだと思っている(=思い込んでいる)。
会話だったら、相手のうなずきや声色で察するものだけど、メールだと、自分がきちんと伝えられたかどうかが大切で、相手のメールよりも自分のメールを見返す人の方が多かったりする。
で、都合が悪くなると、ゲームのリセットのように、スルーする人もいる。
人の意見に耳を傾けないからこそ、自分の世界に閉じこもって、自分が正しいと思ってしまう。そして、現実とうまくかみ合わなかったら、ネットで一方的に書き込んでうさばらしをしたり…。
それだと、老後は友達も減って「パソコンで独り言」が日課になってしまうかも!?
みんな「自分が正しい」と思っている。だからこそ、折り合いをつけてくことが大切。
「あなたも正しいし、私も正しい。そしてあなたも間違っているし、私も間違っている」だから、「お互いに、どう折り合いをつけたら、快適に過ごせますか?」ってことなんですよね。
自分の正しさだけを押し付けていたところで、分かり合えない。人との関係も深められない。
まずは相手の声をよーく聞くことが大切なんですよね。
byコラムニスト・ひかり