■多数派でない人もいるから!
恋愛ほど「一般論が意味がない」ものはないかもしれません。
先日、ある心理学の先生(男性)の恋愛コラムを読んでいて、「ん?」って思ったんです。
恋愛って、そもそも個人差あるから、「こうですよ」と言い切るほど危険なことはないなぁ、と。
さらに言うと、アンケートで何%という数字だけで「男性はこういう生き物だ」と言い切ってしまうのは、正直、厳しいと思う。
なぜなら、それを読んでいる女性の、意中の彼は「少数派」の方かもしれないから。
それを信じた女性が、彼はこうなんだ、なんて勘違いしてアプローチしてしまったら、うまくいくものもいかなくなるもの。
(まあ、彼女にとっては「統計を鵜呑みにするなよ」という、いい人生勉強ではあるけど)
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以前、心理学の先生とお話しした時、「ひかりさんのコラムを読んで、そう!そう!って思うんだけど、私は心理学の資格があるから、むしろそれを伝えられない、ってことがあって、自由で羨ましい」と。
なるほどなぁ、と。心理学の先生という肩書きでメディアで活躍している分、その人の発言が心理学での教えと反するわけにはいかないですしね。
正直、学問には限度があると思う。
ある程度、方向性は大事だけど、人の心なんて、千差万別だから。
枠にはめるって、すごく危険!
その枠に当てはまらない人も、カテゴリー分けをされたら、強いて言うなら、そこに入ってしまう、なんてこともありますしね。
それで言えば、体だって、人によって違う。
だから、「病名の判断の正解率は6割」なんて言われているんですよね。
「病院の先生は正しい!」なんて思いがちだけど、自分が逆の4割になる可能性だってありますしね。
結局は、自分で自分の身体の声を聞くことの方が重要だったり。
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でも、世の中は「肩書き」に弱い。
私なんかも、「心理学のエキスパートである恋愛コラムニスト」とか、「東大卒の恋愛コラムニスト」とか、何かしら肩書きがあったら、よりメディアに出るという意味では、仕事はやりやすかったのかも、とは思います。
ただ、「表現する」という意味では、それは邪魔になる。
肩書きがある分、そこから外れたことができなくなるから。むしろその枠にはまらないといけなくなりますしね(本来は、枠なんてあってないようなものなのに)。
すごい矛盾だな~なんて思うものです。
本来は「いい表現をする」ってことが、重要なはずなのに。
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何はともあれ、枠からはみ出たものの見方をしないと、現実とズレが出てくるもの。
柔軟な思考を持っていたいものですね。
byコラムニスト・ひかり