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大人にしかできない“愛の形”

恋愛は、終わり方こそがすごく重要なもの。

今まで付き合っていた月日を、全て台無しにしてしまうような別れもあれば(もちろん、そうであっても、別れてから月日が経てば、良いことも思い出したりはできますが)、最後に「それでも、この人と付き合ってよかった」と思える別れもある。

人は自分にメリットのある人に対しては、基本優しい。

でも、今後、そのメリットがなくなる「別れる相手」に対しても、最後の愛情や優しさをきちんと持てるかどうかは、その人の<人間性>にかかってくる。

いかに大人として成熟しているのか。内側にきちんと愛を持っているのか。

例えば、「愛しているからこそ、別れる」というのは、究極の愛だなぁ、と思うものです。

自己愛が強かったら、なかなかできないし(そこから、相手に執着して、ストーカーみたいになっちゃう人もいるし)、むしろ相手のことを本当に愛していないとできない。

でも、本気で愛しているからこそ、辛いことだったりもします。

愛する相手に「別れたい」と言われたときに、キッパリ別れてあげるのは、最後にできる相手への愛情です。

私にも一度、そんな経験がありました。どうしたらやり直せるのか、なにが不満なのかをたくさん話し合ったし、改善しようとしたけど、相手の心が離れちゃったら、もうどうすることもできないんですよね。

そのとき、「好きだけど、別れてあげるしかないんだな」って思いました。

でも、今なら思うんです。

あの頃の、好きな気持ちをぐっと堪えて、きっぱり別れた自分に誇りが持てる、と。

「すがるよりも、相手を手放す」ってすごく難しいことですが、それができたとき、強くなるし、一歩大人になれる、というか。

表面的な価値観でみたら、単に大失恋をしただけかもしれませんが、人生というレベルで見たら、明らかに、心が成長できる出来事であり、良い経験だったりもします。

愛するということは、「相手の幸せは、自分の幸せである」ということ。

さらに言うと、「相手の不幸は自分の不幸でもある」ってこと。

だから、相手が別れたがっているときは、別れてあげる。

そこまで愛せたら、その愛はより本物でしょうね。純度の高い愛を私たちも持ちたいものですね。

byコラムニスト・ひかり

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