現代は、なんでもメールで片づけてしまう人は、少なからずいます。
相手と思いがすれ違っている時に、和解をするときは、やはりメールのやりとりをすればするほど、人はすれ違う。
なぜなら、メールって読み手の気分と読解力にもかかっているから。
相手が怒って感情的になればなるほど、きちんとメールの内容をくみ取れないからますます思いは、すれ違ってくる。
しかも、メールは基本、読み手の感情で解釈が変わるから、たとえこっちが誤解を解きたくてメッセージを打ったとしても、むしろ火に油を注ぐような結果になることだってあるかもしれません。
しかも、メッセージを送る方は送った途端に「相手は分かってくれるはず」だと勝手に期待をしてしまうんです。
(相手の感情次第で、解釈すら変わってしまうものだということにも気付かずに)
細かいニュアンスの話は、メールでやりとりすればするほどすれ違ってしまうので、(思いは、文字だけでは伝わらない)早く会った方がいいことも。
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あと、もう1つ気を付けなくてはいけないのは、こっちがすごく重要なことをお断りするときとかは、メールで済ませてはいけないもの。
例えば、仕事で言えば、進めていた案件を白紙にしたいとか、恋愛で言えば、別れたいとか。
相手に責められたくなくて、逃げるためにメールで済ませてしまう人は意外と多いものだけど、責められるようなことを希望しているのだから、そんなときはしっかり会って、謝罪をすることは大切。(会えなくても、せめて電話をする、とか。仕事であれば、それなりに費用負担をしなくてはいけないこともあるし)
それは、もう二度と会わない相手だから、どんな扱いをしてもいい、なんてことはなく、自分自身が、そういう誠意を持てる人間かどうかも問われるわけで。
「言い逃げ」するような人になってはダメ。
世間は狭いのだから、またどこかで会ってしまう可能性もあるのだから、(仕事なんかは特に)そこできちんと誠意を尽くしたかどうかは、その後、問われるもの。
終わり良ければすべて良し、ではないけど、そこで誠意を見せたかどうかで、未来が変わってきますしね。
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私がよく仕事をご一緒する、敏腕の広報さんがいるのですが、その方は、微妙な調整が必要なときは必ず電話をして、お話ししてくださるんです。
それがどんな内容であっても、メールで一方的に「こうしてください」と要望を押し付けられない分、こっちも相手の要望を受け止めやすくなる、というのか。
電話って、すごく重要なんですよね。
今は、電話をするかどうかだけで、相手が誠意が感じられるくらいに、メールで済ませてしまう人が多いから。
相手に不都合なことをさせてしまうときこそ、きちんと会うなり、電話をするなりして、説明をした方が無難。 そのとき、逃げたらダメなんですよね。
「メール=簡単に済ます=相手にとってはその程度のこと」と解釈されてしまうこともあるので。たとえ謝罪のメールであっても、謝罪にならないことも。
それで言えば、ある女優さんは仕事をした相手には、感謝の思いを込めた手紙を書くなんて話を聞きます。
同じメールでも「手紙」だと、随分、変わってきますよね。それだけ手間暇をかけるからこそ、思いが伝わることもありますしね。
何はともあれ、人とすれ違ったときは、メールだけでやりとりで済ませないようにしたいものですね!
byコラムニスト・ひかり