■意地悪な人が分かっていないこと
人に意地悪をする人は、自分が損していることに気付いていません。
植木理恵さんの本「本当に分かる心理学」(日本実業出版社刊)には、こんなことが書かれています。
「他人を敵視することは、巡りめぐって、自分を敵視することにつながる」
人に意地悪をしていると、結局のところ、心の奥底では、自分が魅力のない行動をしていることに気付いているからこそ、自分に誇りを持てなくなってしまう。だから、自分を傷つけるんですよね。
逆を言えば、「人に親切にする」「人を助ける」という行為をすることで、人はもっともっと自分のことを好きになる。
だから、人に意地悪をしている場合ではないんですよね、自分のためにも。
■好かれやすい人の傾向
それと少し似た話ではあるのですが、この本には、こんなことも書かれていました。
「人に共感することで、相手からも、もっとあなたのことを知りたい」と思ってもらいやすい。
たとえば泣いている人に対して、「泣かないで」と言うよりも、一緒に泣いてあげる人のほうが好かれやすい。
人は自分の気持ちを分かってくれると、お返しに相手のこともきちんと知りたくなる修正があり、さらに、相手の悲しみや苦しみも一緒に背負いたくなる面があるのだとか。
これを心理学では、「好意の返報性」と呼ぶそうです。
つまりは、世話好きな人ほど、いざというときは人に助けられやすいのだとか。
どちらも、「情けは人の為ならず」(=情けは、結果的に自分の為になる)という話なんですよね。
自分が人にやったことが、結果的に自分に返ってくる。
だから、人には自分がされて嬉しいことをしてあげられるようになりたいものですね。
byコラムニスト・ひかり