異性と出会う環境が少ないと、チャンスの時に焦ってしまい、判断を誤ってしまうこともあります。今回はこんなお悩み相談です。
(Tさん・36歳)
私は、独身、田舎実家暮らしです。結婚・出産しなければ…と思いつつ、なかなかいい人がいなくて焦っていました。
そこになんと、facebookで久しぶりに大学の同級生から友達申請がきました。どうやら、その彼は未婚、彼女なしで今、海外に駐在しているとのこと。学生時代はよく気が合い、遊んでいました。
この歳で、未婚バツなしで、大学時代の印象もすごくよかったので、ようやくアラフォーの私にも運が回ってきたと大喜びしました。そしてこれはなんとしてもこのチャンスを逃してはいけない!と早速、海外に遊びに行くことにしました。
彼も「アテンドするよ」と言ってくれて、それから数か月間、あれこれメールのやりとり。「ホテル一緒に泊まるよ」と一部屋で予約してくれ、「ん?わたしのこといい印象なのかな?」と期待してしまったり…。
そしていよいよ旅行先で会ってみると、「あっどうも」から始まり、とてもドライ。夜はツインルームで、先に寝ているわ、前をガシガシ歩くわ、レストランやホテル代はすべて割り勘だわと、もう本当のアテンドでした。男女間を期待していたのは、こっちだけだったみたいで。当たり前といえば当たり前なのですが…。
結局、後半はさびしい気持ちになってしまい、旅行は終了。帰ってからも「ありがとう」と写真のやり取りを数回しただけで、もう以前のような用事もないのでメールをすることもなくなってしまいました。
これって、もう脈なしってことでしょうか?いい歳なので、あんまり時間を無駄にしたくない、傷つきたくない思いとビッグチャンスと思っていたので、なんとか恋愛結婚につなげたい思いが複雑に入りまじり、悶々とした毎日を送っています。
もう恋愛の始め方も忘れてしまっているのかもしれません。アドバイスいただけたらとても救われます。
◇
■Tさんへの回答
その彼との学生時代のときの付き合い方にもよりますが、交際をしていたわけではなく、かなり久々の再会で、それまでのやりとりも直ではなくネットなのに一緒の部屋に泊まるというのは、ちょっと展開を急ぎ過ぎたのでは?
彼が、学生時代のノリで、全くそんな気がなくて「一部屋で一緒に泊まろう」と思っていたのか、それとも会ってみたら「あれ?なんか随分、変わっちゃったぞ?」と思って、気持ちを切り替えたのかは、正直分かりません。
ただ、別々の部屋に泊まりつつ、何日目かに「そっちの部屋に行ってもいい?」という話になれば、それは意味があることですが、はじめから同じ部屋にしようとするのは、ちょっと判断ミスだったと思うんですよね。
もし私だったら、「えー!一緒の部屋は無理だよ。一応、私だって女だよ?」と言って、相手の意図を探ります(苦笑)。仮に相手にその気があったとしても、なし崩しのようにスタートしていいことなんて、ないですからね。安い女になっちゃいけません!
彼だって、まさかTさんが自分のことを好きだとは思っていないわけでしょうし(かなりの年月が経った後のFacebookの申請で、再会したくらいですし)、友達だからこそ、軽はずみに手を出さないってこともあるでしょうしね。
学生時代には、友達といいながらも、キス以上のことをしたことがある、とかであれば、お互いに異性として意識することもあるでしょうが(※といっても、月日は経ちすぎていると思いますが)、そうではないなら、Tさんは、この彼に対して勝手に妄想して、気持ちばかり早まってしまったところはあるでしょうね。
■進展の可能性はゼロではないが…
とはいえ、まだ再会してばかりなので、これからも頻繁にメールのやりとりをしたり、相手が日本に来るときは、今度はTさんがアテンドしてあげたりと交流を深めていれば、もともとは気が合う相手なのだから、進展の可能性はないわけではありません。ただ、そこまでするほど、Tさんが彼のことを好きかどうか、というのもあるでしょうね。
正直、Tさんは、ある意味、「中学生が恋に恋して、たいして好きでもない人であっても、恋愛したがる」ように、「結婚を夢見て、それにちょうどいい彼を狙い撃ちしている」だけのことのような気がします。
だって、本当に恋をしていたら、旅が終わった後も、また会いたくなったり、声が聞きたくなったりして、頻繁にメールをしてしまうものでしょうしね。
彼のことが気になるなら、これから先も連絡を取り合うなどをして、交流をするのはいいと思います。ただ、本当に結婚をしたいのであれば、この彼は脈が薄いのは確かなので、今後は、出会いが少ない環境の中で結婚相手を探すのではなく、もっと幅広く婚活パーティーやお見合いなども利用された方がいいと思います。
例えるなら、「女学校で男性の先生がとりあえずモテてしまうような環境にいるよりも、色々な男子学生とも交流を持てる場に行ってみた方がいい」ということです。
チャンスが少ないと焦ってしまうと、判断ミスをしてしまう可能性は高まるので、本気で結婚したいなら、積極的に出会いを増やしましょうね!
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byコラムニスト・ひかり
コラムニスト・フリー記者。 『100 の恋』(泰文堂)で小説家デビュー。夕刊フジでコラム連載をきっかけにコラムニストに。ブログ「ホンネのOL”婚活”日記」は、20~40代の女性に人気。著作に『愛される人の境界線』(KADOKAWA)、『「大人女子」と「子供おばさん」』(新人物往来社・中経出版)、「恋愛の青い鳥」(TWJ)など。