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愛される人は、○○を出している!

■人に愛されたい?

多くの人が「人に愛されたい」「自分が愛するよりも、相手から愛されないと、損している気分」なんて思っているもの。でも、だからこそ、愛されにくくなることもあるのではないか?と思うのです。

愛される人の多くは、相手に愛を求める前に、“相手が愛されていると感じるもの”を出しています。

それは、「あなたのことを気に掛けていますよ」ということが伝わる優しい言葉だったり、親身になって話してくれるアドバイスだったり、自分のことをよく理解しているなぁと感じさせるプレゼントだったり、親しい間柄の場合は、ギュッと抱きしめることや手を握ることだったり。

それを出すことで、相手は「愛されている」ということを安心し、「あなたにこの愛をお返ししたい」と思うようになることも多いものなのです。

ただし、逆に“自分が愛されることを目的のもの”を差し出している場合は、効果がないことも多いものです。それは単に“見返りを求める行為”ですしね。

例えば、相手から愛されたくて、手料理を振舞う場合は、「あなたのためを思って!」と思っておきながら、実は自分が愛されるためであり、「自分のため」にやっていることも少なくないことも…(大概、そういうときは、相手の好みよりも、自分が料理上手だと思われるための、アピール料理を作りがちですが)。

人って微妙に“目に見えない思い”を察知していることも多いから、「見返りを求めている行為」と「相手を喜ばせようと思っている行為」では、感じ方が違うんですよね。

だから、たとえ「同じもの」を相手にあげるにしたって、相手の反応は違ってくるものです。

例えば、子供は親からお小遣いをもらうとうれしいものですが、もっと「自分を見てほしい」「自分に気にかけてほしい」「自分を褒めてほしい」というときに、そういう行為なく、ただただお金を渡されると、むしろ「自分は愛されていないんだ」「お金で済まそうとしているんだ」と思ってしまうことがあります。

逆に、経済的に厳しいにも関わらず、親が「お金のことは心配しなくていい」と言って、習い事の月謝代をくれたら、深い愛情を感じるものですしね。

つまり、はじめに言ったように、“相手が愛されていると感じるもの”であることが大切なのです。

それで言えば、自分は愛だと思っていなくても、愛だと勘違いされることも、時としてあるものです。自分は、ただただ気遣った言葉を投げかけただけなのに、相手に愛だと勘違いされて、好かれてしまったり……。

ホストやホストなどの水商売の人たちは、むしろそうやって、“(自分にとっては、愛ではないけど)相手が愛されていると感じるもの”を提供して、お客さんの気をひいていることもありますしね。

ただ、本当に人気のある人になると、親身になった言葉を投げかけるからこそ、相手がハマってしまうところもあるような気がします。その場合は、恋愛における愛とは違うけど、大きな意味での愛であることも(ただし、お客さんとしてハマり過ぎないように…)。

■“愛の出し惜しみ”はもったいない!

結局、“愛の出し惜しみ”をしたら、もったいないんですよね。

親や友達に対して、気に掛けるメッセージを送る行為でも喜ばれるものですし、優しい言葉をかけることで相手が救われるのであれば、言ってあげた方がいい。

そして、そういうことを惜しみなくできる人が、人から愛され、より生きやすくなるものなのです。

日本人はシャイな人が多いからか、愛を出すのが苦手な人が多いような気がします。例えば、パートナーに「愛している」と言えない人って、意外といると思うんですよね。特に男性は。

でも、言ったほうがいいんですよ。それだけで、2人の関係はより良好でいられるのだから。「言わなくても分かるはず」ではなく。

もちろん、言葉でなくても、ギュッと抱きしめることでもいいですけどね。

(ただし、それが、性的なものに繋がらない抱擁であるなら。性的なものに繋がる場合は、愛よりも欲望のほうが伝わりやすいから微妙です。人によっては、自分が“相手を求める思い”が愛なんだと勘違いしている人もいるので、もっと愛を理解したほうがいいんですよね。愛って求めるものではなく、与えるものだから)

だから、「人に愛されたい」なんて言っているうちは、まだまだなんですよ。自分が愛を出していないのだから。

自分がたくさんの愛を出すようになったら、「人に愛されたい」なんて思いすら出てこなくなってくるもの。愛は、人からもらって増やすのではなく、自分の内側から増やしていくものだから!

「人に愛されたい」ではなく、「人をもっと愛したい」という人になったほうが、愛されやすいし、心が満たされるものなんですよね。

byコラムニスト・ひかり

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