■誘導されない人になるためには
日本人は、誘導されやすくなっています。
それは、教育から始まっています。
「自分らしさ」を出していくことよりも、みんなと同じであることが良しとされてきたし、勉強もはじめに正解を与えられ、暗記することが求められてきました。
だから、自分で考え、自分なりの答えを出すことができない人が増えてしまったのです。
ビジネスにおいても、「数字」を出し、数字の多いものが正解とされるようになってきました。
だから、自分のセンスや勘よりも、数字によって物事が決定されることが増えてきました。
「自分が少数派になるのを恐れる」ような教育を受けてきた私たちは、数字の多いものを選ぶことが正解だと思うようになってしまいました。
ビジネスでも、マーケティングがメインになり、「数字がいいのが正解」だという判断をするようになりました。
(長期的に物事を見ることもできなくなってきています)
そこからは、誘導するのは簡単です。
数字で「人気があること」を証明したら、みんながそれを選ぶようになるのです。
視聴率、販売数、発行部数、星の数、アクセス数、フォロワー数、再生数、さらに、過去のデータ、アンケート結果、売上、ランキングなど。
でも、残念ながらそういったものは簡単に操作できるものです。
なぜなら、「数字にすぎない」こともあるから。
お金を出せば、数字を変えることだってできることもあるのです。
でも、その数字が正しいかどうかなんて、一般人が確かめることはできないのです。
世の中にあるランキングでも、その「ランキングの基準」は公表されていないものが少なくありません。
単純に「人気順」「売上順」なんてものではないことが多いのです。
また、集計範囲をどの程度にするのかでも、変わってくるでしょう。
Googleのアルゴリズムだって公表されていません。
それがどういうことなのか。
そして、はじめに人気を作ってしまえば、誘導されやすい私たちは、それらを支持するので、「本当の人気」に変えることができてしまうのです。
そうやって私たちは誘導され続けてきたのです。
それにまずは気を付かなくてはいけません。
そして、きちんと自分の感覚、勘を取り戻し、自分の「好き、嫌い」をきちんと持つことが大切なのです。
それが人気がある、無しに関わらず、自分は好きかどうかという判断基準をきちんと持つこと、
また「自分の感性を信じる力」が大事なのです。
そうでなければ、どんどんこの世界がお金の持っている人たち、権力を持っている人たちに誘導されていくからです。
たとえば、今後もさまざまな投票が行われるでしょう。
投票数が多いからといって、少ないほうを選んだ人が間違っている、なんて単純な話ではありません。
そうやって「自分の選んだほうが少なかったから、仕方ない」と思わせたい存在がいるということです。
そもそも本当に少ないのかどうかだって、分からないことが多いのです。
(不正も多いと噂されます)
私たちはもっと自分で考えなくてはいけない。
自分の感覚、勘を取り戻さなくてはいけない。
それを切実に思うものです。
byコラムニスト・ひかり