以前、ある離婚カウンセラーさんとお話をしたら、こんなことをおっしゃっていました。
「子供がいるから離婚をあきらめて一緒にいる、愛されていない妻、愛してもらえない夫は想像以上に存在する。とにかく結婚したいとがむしゃらになると、
夫(妻)の存在を否定し、子供に自分の幸せを依存するようになるかもしれない」と。
40代になったとき、私自身も、「子供を産み、育てたい。人生とはそういうものだ」という価値観を手放すというのは、容易なことではありませんでした。
ただ、心をちょっとヒリヒリさせながらも、もっと深く物事を見るようにして、
考え方を成熟させていくというのが「大人になる」ということでもあると思うのです。
(もちろん、今後、産むこともあるかもしれませんが、「必ずしも、子供が欲しい」とは思っていません)
過去には、20代から30代になったときに、「精神的な自立の大切さ」を知り、変わっていったときも心はヒリヒリと痛みましたが、結局、その頃を振り返ると、当時の私は、「女性は男性に大事にされてナンボ!」という価値観が刷り込まれていたのだと思います。
それと同じように、「子供を産まないと・・・」というちょっと強迫観念にも近い思いというのも、もちろん生き物の本能もありますが、どこか今まで生きてきた中での価値観の刷り込みもあるような気がしています。
実際に、それが「女の幸せ」だと言われて育ってきましたからね。
世間一般の価値観はどうであれ、私自身は、「子供がいなくても幸せでいられる」と思っています。
世間で「こうすれば幸せになれるはず」だと言われているものを何も考えずに受け止め、追い求めるのではなく、「自分はどうしたら幸せになれるのか?」を
しっかり自分の基準で考えられるようになることって、すごく重要でしょうね。
こうでなければ幸せなない、なんてものはない。
逆に、「こうでなければ幸せになれない」なんて、幸せを限定している人は、どんな環境でも、幸せになれない。
実際に、今、幸せな人は、そんな風に思わないですしね。
「こうでなければ幸せになれない」は、「こうすれば、幸せになれるはず」
という願望に近いというか。
でも、幸せな人というのは、実際はどんな環境でも幸せを見つけ、豊かになることができる。
「こうでなければ」という制限が多い人ほど、実際は、幸せになれないものなのです。(幸せを見つけるのが下手な人とも言える)
無理に一般的な生き方をしようと、慌てて結婚し、子供を作ったところで、幸せにはなれないもの。でも、子供ができてしまったら、簡単には離婚もできなくなってくるもの。そんな人生を本当に歩みたい?
自分はそうならないと、言い切れるくらいに、相手をちゃんと愛せている?
もしそうでなければ、別の幸せも見つけてみることも大切!
もっと一般論に振り回されず、柔軟に生きたいものですね。
byコラムニスト・ひかり