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「コンプレックスに負けない人」ができていること

幸せな人になるためにも、「自分のコンプレックスに負けない人でいる」必要があります。では、どうすれば、そうなれるのでしょうか?

映画「グレイテスト・ショーマン」を観ました?

歌とダンスが素晴らしいのはもちろんのこと、差別、劣等感、欲望など、多くの人が持つ心の弱みに斬り込んだエンターテイメント作品なんです。

<19世紀半ばの貧富の差が激しく、差別的な思想も漂ったアメリカが舞台。女性なのに髭が生えていたり、小人だったり、大男だったりと、体に何かしらの特徴があるような人たちが出演するショーを営んでいるP.T.バーナム(ヒュー・ジャックマン)は、成功者になるにつれて、より世間に認められようとするのだが・・・>

(ここから若干、ネタバレになるのでご注意)

バーナムは、子供の頃に父親を亡くし、ほぼホームレス状態だったけど、仕事を得て、生活ができるようになるが、その仕事もまた失ってしまう。

そんな世知辛いの世の中で、人生の勝負にかけてショービジネスを成功させるのですが、彼にとっては、「貧しかったことの心の傷」が急所となるんですよね・・・。

だからこそ、上流階級に対するあこがれ、人様に喝采をあびたいという欲求が人一倍強かったり。

もちろんそれだけなら向上心を持って頑張ればいいだけなのですが、基本、世の中の差別の多くは、“自分に何かしらのコンプレックスのある人”が弱者に対して抱くことが多い。

例えば、貧乏だった人がお金持ちになった途端に、お金のない人を馬鹿にしたり、今まで権力とは無縁だった人が権力を手にした途端に、社会的地位のない人を下げずんで見るようになったり。

これらはすべて、その人の心の底にある劣等感がそうさせるんですよね。

だから、「コンプレックスに勝つ」ことというのは、単にそれを克服するだけではなく、克服したときに、“昔の自分のような状態の人”に対してどんな反応をするのかで問われる、ところも。

差別するようでは、実はまだコンプレックスに負けているんですよね。

ただ、子供の頃の劣等感って、実は根が深い。

大人とは違って、柔らかい心にグサリとナイフで傷つけられたようなものですしね。

それこそ貧しさなんて、子供には何の責任もないものなのに。

だからこそ、難しいんですよね・・・。

特に男性は、「権力が男としての強さだ」と思って、憧れる人は多いのと同時に、新入社員時に、会社に雑用などをやらされたりして、権力を持っていないことへの劣等感を抱いている人も意外と少なくないもの。

だから、多くの人がバーナムのようになりがちなんですよね・・・。

ただ、人の優位に立って、自分よりも下の人を差別したところで昔の古傷が癒されるか、というとそんなことはなく、結局のところは自分の心と向き合わなくてはいけないものだし、

最終的には、誰に対しても優しくて強い人になれることが、一番の解決方法になるんですよね。

おそらく差別って、全ての人の中にある劣等感がなくならない限り、なくならない。

でも、劣等感のない人間なんて皆無だからこそ、根強い問題なんですよね。

人を差別的に見ることで、自分を安心させている人って、少なくないですしね。

自分とは違う存在も「OK」と思える人は、すでに自分のことを「OK」だと思えていますしね。

逆に自分を「OK」と言えない人が、自分とは違う存在を認めると、より自分を「OK」と思えなくなってしまうから認められなかったり。

例えいい人でも、弱さもある。弱点もある。

でも、最終的にコンプレックスにも負けずに優しくて強い人になるための秘訣は、おそらく「本当の幸せとは何か」を理解することなのかもしれません。

本当に大切なのは、そんな「人からどう見られるのか?」という見栄なのか。権力なのか。お金なのか。

それよりももっと大切なものは、あると思うんです。

家族とか、愛する存在とか。

さらに、人を差別するような人が、自分を本当の意味では誇れないもの。そんな人が幸せでいられるはずがないですしね。

結局のところ、自分が「カッコイイ」と思える自分になるためにも、心に愛を増やし、さらに心の器を大きくしていかないといけないんですよね。

逆を言えば、心の中に愛が増え、さらに心の器を大きくすればするほど、人は楽に生きられるし、幸せになれるんですよね。

この作品は、時代が変わっても根強く残る人間の普遍的な弱点とその克服を描いた作品だからこそ、誰の心にも響くはず。

ここに込められた大切なメッセージをきちんと受け取りたいものですね。

byコラムニスト・ひかり

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