芸能人が、恋愛をセルフプロモーションにするのはよくあることですが、SNSが発達することで、一般人たちもそういうことしがちな傾向があるものです。
恋愛をセルフプロモーションに使う、とはどういうことかと言うと、極端に言ってしまえば、
「私ってこんなにモテるの。だから魅力あるでしょ?」
「私ってこんなに彼に大事にされているの。だから価値のある女でしょ?」
というアピールです。
もちろん、恋愛や私生活をセルフプロモーションとして使うには、効果がないわけではないのですが、実際の恋愛や私生活を壊してしまう可能性もあるんですよね。
つまり、恋愛が絶好調なときは、セルフプロモーションとして使えるのですが、それがうまくいかなくなったとき、そのイメージに頼っていた分、自分のイメージも悪くなってくる。
そうなったとき、妙に焦ったりして、むしろ恋愛を悪い方向に進ませてしまったり、人から幸せに見えるように、自分らしくない選択をしてしまったり…。
そういう私も、ブログを書き始めて間もないころは、この罠に陥りそうになったことがありました。まだ顔出しをしていなかったし、結構、自分の恋愛について面白おかしく書いていました。そして、仕事の依頼が来るようになり、ブログのアクセス数も上がった時、ふと、こんな気持ちが湧き上がったんです。
「恋愛を書いている私が、良い恋愛をして、結婚していなくて、大丈夫なのだろうか?」と。
もしこの気持ちがより強くなっていたら、今頃私は、好きでもないけど条件の良い人と結婚でもして、幸せアピールのブログを書くようになっていたかもしれません(苦笑)。
この罠に陥っている芸能人の人や、もちろん一般の人も多いんですよね。人に見られるための、恋愛や結婚をしてしまっている。
それでは、自分らしい人生にならないし、本当の幸せを掴めなくなってしまいます。
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私は基本、自分の私生活は、コラムなどに書きません。
人にどう見られるだろう?なんて思ってしまったら、私生活で、“自分らしい幸せ”が掴めなくなるからです。
もちろん、過去の失恋話などで、読者の人が参考になることがあれば書きます。でも、現在進行形のことなどは、個人的なこととしてとどめておきたい、というのはあります。
人生、「どんなときも絶好調!」というのは、まずありません。不調なときもあるものです。
だから、恋愛を自分の魅力アピールの道具に使ってしまうと、単なる失恋が、自分の中ではイメージ崩壊にもつながり、失恋だけでは済まなくなることも多々あるんですよね。そうなると、その人の心が壊れたり、判断力を誤ったりしてしまうことも…。
だからこそ、周りで、表に出る仕事をしていない人でも、ツイッターやフェイスブックなどで、私生活の幸せを書いている人がいると、ちょっとだけ心配になることがあります。
別に書くこと自体は悪くないし、人と喜びを共有したいだけなら問題ないし、むしろ「よかったね!」と思うのですが、それを自分のイメージアップにつなげている人に対しては、大丈夫かなぁ?と。
そういう人が悪い、と言いたいわけではないんですよ?ただ、ただ、「罠にはまっているかもなぁ。大丈夫かな?」という気持ちになります。
ほんと、誰もが陥りがちな罠なんですよ、コレは…。
私生活を本当の意味で大切にしたいものですね。
byコラムニスト・ひかり