自分にとって“都合のいい人”を、いい相手だと勘違いしている人が多いものです。
だからこそ、社会的地位、収入など、あらゆるところをチェックして、付き合ったら、「自分が得する相手」を選ぼうとする。
でも、本当の意味でいい相手ってどんな人なのだろう?と考えると、そういうことではないな、って思うんです。
もし私たちが「自分の魂を磨くために生きている」のだとしたら、本当の意味で“いい相手”とは、自分に「愛情」「優しさ」「神聖さ」を引き出してくれる人のことを指すのかもしれません。
◇
それは恋愛に限らず、あらゆる人間関係においても、自分の良い部分を引き出す相手と悪い部分を引き出す相手というのがいるもの。
学生時代は、悪友と付き合うことで、自分の負の部分、悪い部分を引き出されてしまって、堕落してしまう人だって出てくるもの。
逆に、自分の「優しさ」「正義感」などを引き出す人と出会うと、人は、人が変わったようにいい人になっていく。
それだけ私たちの中には、善と悪が住みついている。
だからこそ、なるべく善の自分が出せるような人と出会った方が魅力的になっていくし、どんどん幸せになっていく。
でも、それは、単に相手の条件の良さで引き出されるものではない。
例えば、相手が不治の病にかかることで、結果的に、自分の中に本当の愛が芽生えることもある。
親や友達は、「苦労するから、その人と結婚するのは止めた方がいい」と言うかもしれない。
でも、もし自分に「私にはこの人しかいないんだ」と思えるくらいの深い愛情があるのだとしたら、その人は、自分に本当の愛を教えてくれる、いい相手だったりするのです。
逆に、不倫をしている女性は、「相手の奥さんにバレなきゃいいんだ」なんて、自分のズルイ部分を引き出されていることも少なくない。
そういう相手は、いくら自分にとって役立つ相手だとしても、悪い相手なんですよ。醜い自分になればなるほど、人は自分のことを好きではなくなってくる。そんな自分でいて、幸せになれるはずがないから。
◇
もう一度、今のパートナーを見直してもいいのかもしれません。
「彼(彼女)と一緒にいるときの自分」を好きになれるのか、どうか。
好きになれるのであれば、いい相手。好きになれないなら、悪い相手。どっちでもないのであれば、どうでもいい相手かもしれない(苦笑)。
恋愛に限らず、人間関係でも、自分の負の部分を引き出す相手(つい、意地悪をしたくなる相手、怒りを引き出す相手、一緒にいることでズルくなる相手)とは距離を空けましょう。
その人、あなたにとっては、悪い相手だから!
もちろん中には、相手は悪くないのに、自分が嫉妬してしまう相手(自分が醜く感じる相手)というのもいるかもしれません。
そんなときも、その自分のコンプレックスが解消されるまでは、離れた方がいいかもしれません。
でも、いつか相手と心から笑い合えるくらいの自分になることも、同時に必要ですよ!
とにかく、自分のいい部分を引き出される相手と付き合いましょうね。
それが、自分にとって、本当の“いい相手”なのだから。
byコラムニスト・ひかり