スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子さんの『飽きる勇気』という本を拝読しました。
キャリア、人脈など「積み重ねてきた」ものをあえて手放して「自分が今、本当に楽しくて大切だと思うことに集中して生きる」ことの大切さが書かれた本です。
大草さんは、どんなに順調に仕事が進んでいても、自分の中で「そろそろかな」と思うと、それを手放し、次のステージに行かれるんです。
WEB媒体の「ミモレ」立ち上げでは編集長だったようなのですが、自らの意思で3年で辞め、ミモレコンセプトディレクターになられたそうです。
それは、<飽きたことを続けてしまうことが一番怖い>というポリシーを持っているからなんですよね。
(それは読者にとっても不誠実なこと、という気持ちもあるようです)
この本には、こんなことが描かれていました。
・「飽きること」「変わること」は全然わがままじゃない。
勇気を持って飽きる、恐れずに変わる──。・「伝えることによって女性たちの居場所を心地よくしていきたい」
・自分が面白いと思うかどうか──この問いに即座に答えられないのなら、それは、飽きている証拠
・メディアはナマモノ。どんどん変わっていくべきだと思っています。
この本を読んでいると、「変わり続けることで自分らしさを維持する方」なのだと思いました。
こういう方だから、新しいものを常に生み出せるんでしょうしね。
もちろん、逆に、1つのことをずっとやり続けることもすごく大切なことだとは思うのですが、たとえ伝統的なものであっても、常に変化して、時代を取り入れていく必要はありますしね。
歌舞伎だって、今は、ナウシカやワンピースなどの演目をやったり、コロナ禍によってオンライン公演とかもやっていますしね。
飽きたときには、変わることは大切。
そして、変わるためには執着を捨てることが大切。
こういう身軽さは私たちも必要なのだと思います。
飽きないために変化し続けることも大切だけど、それでも飽きてしまったときは、そこでとどまっているよりも。手放してしまったほうが幸せになれることもあるもの。
よくスピリチュアルな人もおっしゃっていることですが、手放すことで、そこにスペースができるから、新たなものが入ってきやすくなるんですよね。
それは、恋でも仕事でも、物質的なものでも。
だから、恋愛で言えば、気持ちが冷めた相手とズルズル続けないほうがいいことも。
そういう人は、「新たに素敵な人が現れたら、そっちの乗り換える」なんて思っていても、ズルズル関係が続いているうちは新たな出会いってなかなか出てこないものなんですよね。
それはスペースが空かないからなのかも。
◇
これから「風の時代」になったら、もっと私たちは変わっていかなくてはいけなくなるでしょう。
変わっていかなければ、時代に取り残されてしまうことも。
「執着を捨てること」「変わること」は、今後の私たちのテーマでしょうね。
恐れず、どんどん変化していきたいものですね!
byコラムニスト・ひかり