■考えなくなった私たち……
私たちは、いつからこんなに「正解」ばかり追い求めるようになってしまったのでしょう。
原因は、「大人になる前」にあると考えています。
私たちの学校で受けた教育は、国語でも数学でも、前もって正解を与えられ、それを覚えるようなものばかりでした。
どの科目の勉強も「暗記」でしたしね。
方程式だって、もともと元となるのを覚えた上で、解いていましたしね。
(個人的には、パズルのようなものでした)
制服を与えられ、よく分からない校則でも守ることが、「正しいこと」だと教わってきました。
「自分で考えて、答えを出す」という習慣ができていないんです。
私たちは大人になった今も、「その正解はなにか?」と考えがち。
そういう癖がついているんです。今まで「正解」を与えられてきたから。
でも、正解なんてないもののほうが世の中には多いんですよ。
だから、自分で考えて、“自分にとっての正解”を見つけるしかないんです。
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結局、いつも前もって「正解」を与えられ、暗記ばかりしてきた私たちは、生き方にも、「正解」を求めがち。
それが、偏差値の高い大学に行って、給料のいい、大手企業に就職すること。
条件のいい相手と結婚して、出産して、お受験で受かるような、勉強のできるいい子になるように育てること。
だったり。
そういう生き方を「正解」だと思い込んでしまっている。
人によっては、会社員が合わなくても、「自分は正解の道に進んでいるんだ」と、気持ちが冷めた相手と家庭を持っていても、「これでよかったのだ」と言い聞かせている。
◇
人気がある人、作品などは、「これが正解」なんだと思って、自分もファンになったりする。
(その人気が作られているもの、であっても。今は、フォロワー数、アクセス数など、あらゆる数字を意図的に作ることができるシステムになっています。)
自分にとって合うか合わないかを考えずに、ただただ上の人の言われた通りにしてしまう。
そして、周りと同じ行動をすることが「正解」だと思ってしまう。
いい加減、私たちは、子供の頃から受けてきた刷り込みから抜け出さないといけないでしょう。
そうでなければ、「自分の幸せ」がいつまで経っても見つからなくなってしまうから!
自分にとっての幸せは、自分にしか分からない。
人に決めてもらうものでもなければ、自分以外の誰かが分かるものではない。
自分にとっての幸せは、すぐには見つからないかもしれません。でも、じっくり時間をかけて考えて、見つけていくんです。
それが、「自分の人生」なのだから!
byコラムニスト・ひかり