■スピリチュアルの「お金」の考え方に疑問
たまにスピリチュアルな人が、「お金はエネルギー」「お金は愛」だから、エネルギーが大きければ、愛がたくさんあれば、お金が集まってくるのだという表現をします。
それを信じている、スピリチュアル好きのお金に苦労している人たちは、「自分にはエネルギーが足りないから、愛が少ないから、お金を手に入れにくいんだ」なんて劣等感を抱いたり、「お金持ちの人は、人としてもすごいんだ」と崇拝しがち。
いやいや、ちょっと待って!
それなら、この世界の人々を支配している(お金を搾取している)人たちが、愛がたくさんあって、いいエネルギーを持っている?
ボランティア活動をやっている人は、みんなお金持ち?
そんなわけはないですよね?
正直言うと、これは、「人に劣等感を抱かせるためのトリック」なのだと感じています。
本来、お金はお金、仕事は仕事、だから。
どんなに人の役に立つ仕事をしていても、収入が少ない職業もあれば、逆に、人のためにも地球のためにもならない仕事をやっている人が、高給取りだったりもするもの。
結局、どんな崇高な仕事か、なんてことは関係なく、「お金が得られやすい仕事かどうか」に過ぎない。
◇
とはいえ、スピリチュアルな視点で言うと、「お金」ではなく、「豊かさ」は、エネルギーや愛が関係していることは多い。
「豊かさ=お金」ではない。
(お金持ちでも、本当の意味では豊かではない人は少なくない。
本当に素敵なものは、お金さえ出せば手に入る、なんてわけではないことも多い。)
豊かさとは、多幸感。それは愛であったり、素敵なものを見たり、触れたり、体験したりしたときに得られる。
「類は友を呼ぶ」から、エネルギーの高い人は、エネルギーの高いものを引き寄せ、大きな愛を抱いている人は、大きな愛を抱いている存在と縁ができやすくなる。
だから、エネルギーの高い人、愛の多い人は、たとえお金はなくても、不思議と美味しいものを食べる機会を得られたり、素敵な人と出会えたり、素敵な体験をできたりすることは多い。
でも、お金持ちかどうかは、ケースバイケース(※それは、その人の職業、環境がお金が得られやすいかどうかによる)。
ただし、波動が高い分「悪いものを引き寄せない」という意味では、「お金に困るような状況」にはなりにくいところもあります。
困ったときには、必ず誰かが助けてくれたり、お金で買わなくても、欲しいものが得られたり。
(ただし、“お金でしか成り立たないような環境”にいると、どうにもならないこともある。
自然の恵みのある場所だったら、通用することはあっても。)
◇
“お金そのもの”は、銀やアルミ、銅、紙でできたものであり、その物質自体のエネルギーが高いわけではない。
(ま、強いて言えば、「銀自体の波動の高さ」はあるかもしれないけど)
ただ、「お金には価値があるというルール」の元、価値があるものになっているだけ。
物質だけの視点でいえば、それを集めるのは、ビックリマンシールを集めるのと、そんなに変わらないことも(苦笑)。
「お金に価値のあるというルール」がなければ、ゲームセンターのコインゲームのコインと大して変わらないことも。
◇
また気を付けた方がいいのは、
「お金=エネルギー、愛」なんて思っていると、今後の変わっていく世界についていけなくなっていくことも。
なぜなら、今後、「お金の価値はなくなる」流れになっていくと言われているから。
もし「お金=エネルギー、愛」ならば、
「お金の価値がなくなる」=「エネルギー、愛の価値もなくなる」ということになってしまう。
そんなわけはないですよね。
◇
私自身、「お金=エネルギー、愛」といったおかしな考え方や、“お金持ちになっていないことに対して劣等感を抱かせるトリック”から抜け出した時、目が醒めました。
これまで、そういうおかしな“拝金の価値観”を多くの人がもつように、誘導されてきたことに気づいたからです。
(本来は“人々の心を救うためにあるべきスピリチュアル界”でも、そんな呪術がかけられていたというのは、意外ではありますが)
この世界の拝金の価値観、「お金持ちはスゴイ」という考えなどに、その呪術が、随分、かかっていたのですよね。
メディアでもセレブを崇める情報が多かったり、
多くのドラマでも、「お金がなくて辛い生活を強いられている主人公」が出てきて、人々に恐怖心を与えていたり。
それは、随分、昔から。
あの国民的ドラマ「おしん」の放映だって!(苦笑)。
気を付けなくてはいけないのは、
お金がないことに対する恐怖心を抱くことで、余計に豊かさが遠のく。
そして、お金を追いかけることで、愛がすり減っていく、ということ。
そこに気づかないといけないのですよね。
今後、“新しい世界”に進みたいのであれば、なおさら。
お金に困っている人ほど、波動を上げ、エネルギーと愛を高め、「お金」を追いかけるのではなく、「豊かさ」を手に入れられるようになることが先決。
(現実的に、お金が必要な時は、単にお金が得られにくい職業に就いて嘆くのではなく、「お金を得られやすい仕事、環境」を探すのはいいこと。心とのバランスは大事ですが)
そろそろ私たちは、この「お金に関するおかしな呪い」から卒業する時期に来ているのかもしれませんね。
★まとめると…
×間違っている認識
「お金は愛とエネルギー→お金がない人は愛とエネルギーが足りない→お金がある人みんな、人としてスゴイ」→×
「お金がないと生きていけない→苦労しないとお金は稼げない→だから、奴隷のように働くべき」→×
〇本当はこれ↓
お金はお金、仕事は仕事。
「崇高な仕事だからお金持ちになる」なんてことは関係なく、「お金が得られやすい仕事かどうか」に過ぎない。
「豊かさ=お金」というわけではない。
豊かさとは、多幸感。
お金持ちでも、本当の意味では豊かではない人は少なくない。
また、本当に素敵なものは、お金さえ出せば手に入る、なんてわけではないことも多い。
「お金」に対する認識を、あらゆるものとごっちゃにすると、変な劣等感を抱きがち。
“お金そのもの”は、銀やアルミ、銅、紙などでできているものであり、その物質自体のエネルギー(波動)が高いわけではない。
「お金には価値があるというルール」の元、価値があるものになっているだけ。
byコラムニスト・ひかり