神頼み

ある占い師さんがこんなことをおっしゃっていました。

「その日にこの方角に行くといい、という吉方位を教えると、仕事を断ってでも、そこに行ってしまう人がいる」と。 

それでは本末転倒かもしれません。 

私自身も神社仏閣は好きで、よく行きますが、いくら神頼みをしたところで、その人が日々、努力をしていなければ、神様は幸運をその人には与えないと思うんです。 

むしろ、神社に行かなくても、日々、努力をして、人にも親切にしている人の方が幸せになれるでしょうしね。 

だって、そういう人の方が、神様は好きだから！

（神社に行かなきゃ、神様によくしてもらえない、というのもまた、人間的な発想ですよね） 

この世界では、見えない力、見えないご縁が働くことは多々ありますが、そこにばかり頼るのではなく、私たちが地に足を付けて真面目に日々過ごすことは重要なこと。 

だって、スピリチュアルの神髄は、「自分がやったことが、自分に返ってくる」ということなんですよね。 

ただただ神頼みをして“怠惰な日々”を過ごしている人には“怠惰な結果”しかやってこない。 神頼みばかりする時間があれば、日々、自分の実力と魅力を磨いていた方が、むしろいいですしね。 

だから、日々を努力した上でのプラスαとしてのパワースポット巡りなら、（仕事のオフのときに行くとか）神様もそんな姿を見て応援してくれることもあると思いますが、そうでなければ、それなりの結果にしかならないことも。 

というよりも、そういうことを「学ばせるため」に、むしろ神様は棚ボタな幸せは与えないかも！

“神様からの愛”をきちんと理解できる人が、いい運をGETできるかもしれませんよ？

ｂｙコラムニスト・ひかり

以前、あるパワースポットに行ったときに、「ここの土地にいる人たちって、すごく優しくて人がいい人が多いなぁ」と感じました。

そのとき、思ったんです。「もしかしたらパワースポットって、幸せになれる場所というよりも、幸せになれる人になりやすくする場所なのでは？」と。

もちろん、神社仏閣のご利益というのは、それなりにあるのかもしれないけど、結局、最終的に大切なことは私たちが自分の魂を磨くこと。そして、それこそが、幸せになれる人になる秘訣なのだと思うのです。

だから、逆に、人を愛せない人がいくら神社で恋愛成就をお願いしたところで、神様はその人のために、今は恋愛成就をさせないで「人を愛することを学ばせる」出来事を与えるのかもしれません。

棚ボタの幸せなんて、長続きしないもの。

そんなことよりも、自分で幸せを生み出せる人になった方が長い目で見て、どんなに素敵なことか。

◇

私はパワースポット好きですが、単に神頼みをする場所ではないと思っています。

そのときの決心を神様に伝えたり、（頑張るから見守っていてください的な）靜かな場所で、自分を内観して、心の声を聞いたり、本来の自分を取り戻すために、行くことが多いです。

おそらくみんな、本来は「幸せになるための力」はある。

でも、欲に振り回されたり、理性が弱かったり、人の目ばかり気にして、自分を見失ってしまうから、どんどん不幸になってしまう。

それをまた通常に戻しやすくする場所がパワースポットかもしれません。

私自身も、パワースポットに行くことで、こんな風に色々と大切なことに気付いたりしていますしね。

もちろん「神頼み」も必ずしもいけないことではなく、そのときにいくつもの願い事なんてできないだろうから、「今、一番叶えたいことに気付く」ためにも大切なことだったり。

ただし、自分の都合よく相手を求めていた場合は、「相手をきちんと愛すること」を学ぶ出来事が訪れるかもしれないですしね。
それも神様が、というよりは本当は、“生身の自分”とは違う“本当の自分”が仕向けることでもあるんですけどね。

私もまだまだ力不足だから、自分にいっぱいいっぱいなこともたくさんあって、日々、勉強中です。

お互いに「自力で幸せになれる人」になりたいものですね。

ｂｙコラムニスト・ひかり