「私ってなんで生きているんだろう?」なんて思っている人もいるかもしれませんが、ちゃんとあなたが生きている意味はあります。
手塚治虫さんの漫画「ブッダ」にはこんなことが書かれています。
「人間だけではく犬も馬も牛もトラも魚も鳥もそして虫も、それから草も木もいのちのみなもとはつながっているのだみんな兄弟で平等だおぼえておきなさい」(ブッダ14巻)
「どんな仕事をしていようとどういう身分であろうと悟ることはできるのだ。今、自分は何をしているのか、自分のしていることは、自分にとって大切なことなのか、人にとって大切なことなのか、そして大勢の人にとって大事なことなのか、国中の人にとって大事なことなのか、世界の人にとって大事なことなのか、この自然にとってあらゆる生き物にとって大事なことなのか、よく考えなさい 。そして、もしそうでないと思ったら止めるがよい。なぜならこの世のものはみんな一つにつながっているからだよ」(ブッダ9巻)
また、特別な人だけでなく、誰もが神様とつながっていることがこのセリフからも読み取れます。
「ブラフマンよ!神というのは誰の心にも宿っているのですな?誰でも神になれるのですね? 私は今まで厳しい修行をして聖者になることを弟子たちに教えてきました。 そうじゃない!そうではないんだ!聖者どころか神には、だれでもなれるんだ」(ブッダ14巻)
また仏教って、厳しい決まりが色々とあるような感じがしますが、この漫画の中ではブッタはそんな規律はなにも求めていなかったんです。(ただただ神様から教わった道を人に説くことだけを大切だと思っていたんです)
これらの規律は、ブッタの弟子がたくさん増えたとき、それをまとめようと思った者によって、どんどんできてしまったものなんですよね。
つまり「お祈りするためには、(願い事を叶えるためには)こうでなくてはいけない」なんてものはなに1つなく、それらは人間が(勝手に)作ったものなんですよね。
神様がそんな堅苦しいことを人間に求めるはずがないですしね。「私をもっと敬いなさい」なんて言うはずがないですし!(もちろんだからって、失礼な態度をとるのは、違いますよ?)
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この漫画では、みんなつながっていて、一人一人になにかしらの使命、役割を必ず与えられていて、誰一人無駄な人などいないことが描かれていました。
つまり、生まれてきたこと自体に意味があるし、今、生きていること自体に必ず意味があるんです。
1人で生きていける人間はいないということは、自分も誰かと関わって人に何かしら影響を与えている。 それが自分の生きる意味であり、役割であるってことなんですよね。
この漫画を読むだけでちょっと修行を1つしたくらい心が洗われます。
自分の生きる意味が分からなくなった時こそ、オススメの漫画ですよ!
byコラムニスト・ひかり