■人気俳優の彼が新人だったころ
5年ほど前、今はアラサーの人気俳優だった彼が、まだモデルとしても活躍していた20代前半の時に、取材したことがあるんです。
「今どきの男子って、こういうものなんだ!」と驚いたものです。
写真を撮るたびにカメラマン(女性)は彼を「可愛い」と絶賛し、私も取材が終わるころには、彼のファンになっていました(笑)。
その彼、何がスゴイかと言うと、場に馴染むのがうまいんですよね。
人との間にバリアを作らないし、柔らかな雰囲気で人に溶け込んでいく。
でも、なれなれしいわけではなく、礼儀正しい。
こりゃ、スゴイわぁ!って感じでした。
その彼、インタビューではよく「普通にやりました」という言葉を使うんです
でも、その「普通」は、いい加減に、という意味ではなく、「フラット」という意味に近い。
雑誌の表紙に出ることになっても、力むことなく、普段通りにやることを心がける、カメラの前でカッコつけようとするのではなく、リラックスした自分を出す、とかを心がけているそうです。
本人も「ガチッとするのは苦手なんで、ふわっとしています」なんて表現をしていました。
話を聞いていて、「これの力まない感じが、イマドキ男子のカッコ良さなんだぁ!」と、しみじみ。
この頃から、「可愛い」という表現をしても違和感のない男性や「カッコイイ」という言葉が似合う女性がでてきて、男性も女性もどんどん中性的になっていったように思います。
女性だったら、男らしい人に惹かるとか、人は自分にないものを持っている人に惹かれやすいものだけど、じわじわと場の人たちと調和していく中性的な男性もなかなか素敵なものだなぁと思ったものでした。
その彼は、今はさらにご活躍しているので、「彼の魅力は本物だ」ってことでしょうね。
最近は男性に対して、「可愛い」だけでなく、「美しい」とかも、普通に使える褒め言葉になっていますよね。
色々な魅力を肯定できる世の中って、いいですよね。
byコラムニスト・ひかり