■「子供おばさん」の定義ってなに?
最近、「子供おばさん」という言葉を使う人が増えてきました。そもそも「子供おばさん」とは、どういう人のことを言うのでしょうか?
例えば、周りにこんな人はいませんか?
・年齢を重ねても、外見の美しさだけで勝負をしようとする人。
・自己中心的など、歳相応に精神が成熟していない人。
精神的に未熟なまま、外見などの“表面的な若さ”に執着している人は、残念ながら「子供おばさん」と言えるでしょう。
つまり、「子供おばさん」の定義とは何かというと、下記になります。
・「子供おばさん」……大人になりきれない、若作りの子供っぽいおばさん。
私自身、この言葉は、もともとは30歳以上の若々しくて魅力的な女性に使われる「大人女子」の反対語として使っていました。
「大人女子」という言葉が流行り出した時は、大人になったからといって、「もうおばさんなんだ」と諦めなくていいんだと、多くの女性たちの励みになった反面、「年齢を重ねても、大人にならなくていいんだ!」と20代と変わらない、子供っぽい振る舞いをしてしまう人も増えてしまいました。
そういう人たちに向けて「それは大人女子ではなく、子供おばさんよ?」と警鐘を鳴らすために、生み出した言葉でもありました。
そもそも年齢を重ねた人が持っている「若々しさ」というのは、精神的な成熟に含まれる「柔軟さ」や「前向きさ」から出てきます。だから、精神が未熟なまま若々しくなろうとすると、単に「子供っぽさ」や「若作り」になってしまうのです。それでは“イタイ人”になってしまいます。
結局のところ、「若さ」は、誰にでも一定期間、努力しなくても手に入れられるものですが、「大人の若々しさ」というのは、努力なしでは手に入れられません。だからこそ、年齢を重ね、若さを失ったときに、人の魅力には差が付いてしまうのです。
■「子供おばさん」が一番できないことは?
そんな大人になり切れない「子供おばさん」ができていないことの中で、一番顕著に表れることがあります。それは何かというと、「相手を受け入れること」です。
子供おばさんは、「私が!」「私が!」と、自己アピールが激しく、人に受け入れられることばかり求めてしまいます。しかし、ある程度の年齢になったら、周りの人を受け入れられる包容力がないと、“残念な人”に見られてしまいます。
例えば仕事でも、30、40歳になっても、自分の出世ばかりを考えて、自分の利益になる行動ばかりをしてしまう人がいます。
しかし職場では、年齢を重ねれば重ねるほど、“年相応の言動”が求められるようになります。ある程度の年齢になったら、自分のキャリアアップばかりを考えるのではなく、部下の能力を認めてあげたり、上司の立場を考えてあげたりと、「相手を受け入れた上で、自分のふるまい方を決めること」は大切なことなんですよね。
■「他人を受け入れられる」女性になるには?
では、「人を受け入れる」ことができるようになるためには、どうしたらいいでしょうか?
それは、まず「自分自身が自分をきちんと受け入れること」です。自分を受け入れられると、精神的な余裕が出てくるので、人のことも受け入れやすくなるのです。
逆に「子供おばさん」のように、自分で自分を受け入れられていない状態でいると、まずは人に受け入れられることで安心しようとしてしまうので、自分のことばかりアピールしてしまいます。
その結果、どんどん周りから受け入れてもらえなくなり、精神が不安定になり、ますますアピールが増してウザがられてしまうという、悪循環なケースに陥ってしまうのです。
■「子供おばさん」は自己と向き合うことが重要
ただし、自分を受け止めるためにも、いい自分だけではなく、悪い自分とも向き合う必要が出てきます。
しかし、どんなダメな自分であっても、まずはきちんと受け止め、自分を責めるのではなく、反省して成長することで、精神は安定してきます。
逆にそれができない人は、周りの人から「大丈夫だよ」なんて言われて安心しようとしますが、結局のところ、どんなに周りが「大丈夫だ」と言ってくれても、自分が大丈夫だと思っていなければ、心は落ち着かないままなのです。
つまり、大人になるために「自分の弱さと戦うこと」が必要になる場合が多々あります。
弱さを見て見ぬふりをして、人のせいや環境のせいにばかりしていたら、いつまで経っても自分は成長できないし、心は未熟なままになってしまいます。また現実をきちんと見ていないで行動をすると、どんどん状況も悪くなっていくでしょう。
大人になることで、より楽に生きやすくなることも多いもの。だから、子供おばさんでい続けるよりも、大人になることを目指した方が幸せになれます。
今、「私って、子供おばさんだわ!」と感じてしまった人も心配はいりません。
人は自分の強い意志さえあれば、必ず変われます。これから、このコラムを通して、子供おばさんから抜け出し、より楽で幸せな人になっていきましょうね。
byコラムニスト・ひかり
[協力:WOMe(ウォミィ)]